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若年層に対する重点雇用対策の最終案



◆政府プロジェクトチームによる最終案

政府が7月に立ち上げた「若年雇用対策プロジェクトチーム」による重点雇用対策の最終案が明らかになりました。この対策には、企業の採用抑制により学校を卒業しても未就職である若者を雇った事業主に対して助成する新制度の創設など、約20項目が挙げられています。
その主なものは以下の通りです。


◆重点雇用対策の主な内容

(1)若年雇用対策の総合的推進(内閣府)
…国・地域において「若者雇用推進会議(仮称)」を開催するとともに、若年雇用に関し、「将来雇用見通し・若者雇用推進アクションプラン」の策定等を行うための基礎調査(採用側の企業や学生等へのアンケート調査等)等を実施する。
(2)民間機関のノウハウ活用、専門人材育成等によるキャリア教育プログラムの効果的推進による若者の職業への円滑な移行支援(厚生労働省)
…中学、高校生等を対象に、キャリア・コンサルティング等の専門性を活かし、キャリア教育の企画・運用を担う専門人材の養成や、キャリア教育を推進する民間サポート機関の育成・活用等に、関係行政機関等が連携して取り組む。
(3)未就職卒業者早期就職プロジェクト(厚生労働省)
…若者の応募機会の拡大に向けた企業の取組みを促進するとともに、未就職卒業者が応募可能な求人の開拓、事業主への助成措置等を行う「未就職卒業者早期就職プロジェクト」を新たに実施する。
(4)ジョブ・カード制度の一層の展開(厚生労働省)
…ジョブ・カード制度の一環として、新たに、キャリア形成の過程をモデル化したキャリアマップの作成、各種検定の整備、モデル評価シートの多様化等の産業分野ごとの展開に向けた基盤整備を行い、職業訓練に活用する。


◆実施については不透明な部分も

これらの対策は、各省庁が2010年度の概算要求に盛り込み、予算要求の規模は合計で約374億円です。
ただ、先の総選挙により政権が交代し、一部予算の見直しも検討されていることから、実施にはまだまだ不透明な部分もありそうです。


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アルバイト・パート社員の「働く理由」「辞める理由」




◆どんな理由が多いのか?

大手人材総合サービス企業が、アルバイト・パートとして就業中の労働者(約3,000名)を対象に、「働く理由」・「辞める理由」に関する意識調査を実施し、その結果が発表されました。


◆働く理由…「趣味」「貯金」の減少が目立つ

「働く理由」については、「生活費を補いたかったので」(42.9%)が最も多く挙げられ、次いで「趣味に使うお金が欲しかったので」(36.1%)、「時間を有効に使いたかったので」(33.3%)と続いています。
昨年の結果と比較すると、主な理由が軒並みポイントを下げている中で、「生活費を補いたかったので」が0.7ポイントとわずかながら増加しています。また、昨年に比べて減少した項目の中では、「趣味に使うお金が欲しかったので」(9.1ポイント減)、「貯金を増やしたかったので」(4.8ポイント減)の減少が目立っています。
遊びのためや生活の余裕を得るためではなく、生活費を稼ぐ必要に迫られてアルバイト・パートを始めた人が増加していると考えられますが、アルバイト・パートであっても、よりはっきりとした目的意識をもって仕事に向き合う層が増えている結果とも考えられます。


◆辞める理由…「店長や社員の人の雰囲気が悪いから」が増加

一方、「辞める理由」については、「店長や社員の人の雰囲気が悪いから」が24.2%で最も多く挙げられており、次いで「給与が低いから」(16.2%)、「楽でない・疲れる仕事だから」(15.0%)と続きました。
昨年の結果と比較すると、最も多かった理由は「店長や社員の人の雰囲気が悪いから」で変化はないものの、今年は5.8ポイントの大幅な増加となっています。
また、「給与が低いから」は昨年から4.1ポイント、「もっとよい条件の仕事が見つかったから」は3.9ポイント伸びています。


◆仕事の選択基準はよりシビアに

これらの結果から、パート・アルバイトの方が、生活費を補う傾向がより強くなっていると同時に、人間関係に加え、給与や条件面でよりシビアに仕事を選んでいる様子が見て取れます。



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新型インフルエンザに対する企業の取組み




◆再び猛威をふるう新型インフル

新型インフルエンザの猛威はとどまることを知らず、世界保健機関(WHO)の発表によれば、9月6日時点における新型インフルエンザの影響とされる死亡者数は世界で3,200名を突破したそうです。日本でも8月中旬に新型インフルエンザの影響による初の死亡者が確認されました。
薬局の店頭からマスクがなくなってしまうなどの現象も再び起きつつあるようです。


◆企業における取組みは?

東京経営者協会では、8月下旬に「新型インフルエンザ対策の取組み状況に関するアンケート調査結果」(東京都内の会員企業が対象。1,210社のうち237社が回答)を発表しました。企業が事前にとった対策としては、「備蓄品の調達」(72.3%)、「社員の意識啓発」(64.5%)、「対応体制・意思決定プロセスの構築」(50.0%)、「対応マニュアル・行動計画の策定」(47.7%)が上位を占めました(複数回答)。
また、三井住友海上火災保険が行ったアンケート調査(上場企業が対象。3,807社のうち722社が回答)によれば、社内で新型インフルエンザ感染が拡大したときに対応するための「事業継続計画」を策定している上場企業は38.1%であり、新型インフルエンザ対策について「実行中」「対応を策定中」「策定予定」のいずれかと回答した企業はあわせて90.6%でした。


◆企業としては何をすべきか?

その他、企業としては、感染した社員や感染の疑いのある社員にどのタイミングで「自宅待機命令」を出すのか、社員の家族の感染が発覚した場合はどうするのか、社員を自宅待機させた場合の「賃金」や「休業手当」はどうするのかについても考えておかなければなりません。
企業のリスクマネジメントとして、規程の策定なども含め、いざという時に備えて対策を考えておくべきでしょう。



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「児童相談所」の通報番号が全国共通に




◆通報・相談しやすい体制づくり

厚生労働省は、各地の児童相談所に全国共通の電話番号を導入する方針を決めました。地域によってバラバラだった番号を統一することにより、児童虐待や育児に関する相談などを受け付けやすくすることが狙いです。
児童相談所では、児童虐待の通報のほか、様々な相談に応じています。これまで全国統一の電話番号はなく、各自治体が広報誌などで周知していました。今回の取組みは、すでに導入済みの小児救急相談ダイヤル「#8000」のように、全国共通番号の導入で周知を進め、通報や相談を受け付けやすくするものです。
新しく決まる共通番号に電話をすれば、所管の児童相談所に自動的に転送される仕組みです。固定電話からかけると市内局番などから所管の相談所を割り出し、市内局番と相談所の所轄が一致しない場合や、携帯電話からの通話の場合は郵便番号などをプッシュしてもらい振り分ける流れです。ただし、PHSやIP電話には対応せず、通話料は有料の見込みです。


◆通報は国民の義務でもある

「児童虐待の防止等に関する法律」では、児童虐待が疑われる場合の通告を国民の義務としています。しかし現状においては、児童相談所は、都道府県、政令市など別々の母体が設置しており、ある都市では県と市の相談所が2つあったりするように、所管地域が複雑なため、従来は電話の転送が困難とされていました。
厚生労働省が今年の5月に全国201カ所の児童相談所を調査したところ、約9割の相談所は上記の転送が可能で、技術的な理由で加入できない自治体が11カ所残りますが、今回、導入に踏み切るようです。


◆今年11月までには詳細が決定

電話番号は「0570」から始まる見通しで、厚生労働省は今年11月の「児童虐待防止推進月間」までに詳細を決めるとしています。
現実に通報されるケースは氷山の一角とも言われていますが、この仕組みの導入により、児童に対する虐待を少しでも防ぐことが期待されます。



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日本人の平均寿命が過去最高を更新




◆女性86.05歳、男性79.29歳

厚生労働省が2008年「簡易生命表」を公表し、日本人の平均寿命が女性86.05歳、男性79.29歳となり、ともに過去最高を更新したことがわかりました。前年に比べて女性は0.06歳、男性は0.1歳延びていますが、インフルエンザの流行などにより、平均寿命が短くなった2005年以降、3年連続の延びです。
「簡易生命表」は、その年の死亡状況が変わらないと仮定して、各年齢の人が1年以内に死亡する確率や、平均してあと何年生きられるのかの期待値を示す「平均余命」の指標です。また「平均寿命」とは、0歳時の平均余命のことです。


◆女性は24年連続世界一、男性は4位へ後退

日本人女性の平均寿命は24年連続世界一で、男性は2007年の3位から4位に後退しました。女性の2位は香港の85.5歳、3位はフランスの84.3歳、4位はスイスの84.2歳の順です。
一方、男性の1位はアイスランドの79.6歳、2位は香港とスイスの79.4歳となっています。


◆医療・年金制度の充実が求められている

2008年に生まれた赤ちゃんのうち、65歳以上まで生きる人の割合は女性で93.4%、男性で86.6%となっており、さらに90歳以上まで生きる人の割合は女性が44.8%、男性が21.1%となりました。
平均寿命が延びた理由については、医療水準の向上などにより、三大死因とされる「がん」、「心臓病」、「脳卒中」の死亡率が下がったことが大きな要因とされており、交通事故による死亡者数が減ったことも影響しているようです。
平均寿命が延びることに伴って高齢者等が安心して暮らせる社会にするためにも、医療や年金といった制度の充実がますます求められます。



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自転車による違反の検挙・送検数が急増




◆増える危険自転車

自転車の運転者が信号無視などの交通違反で検挙される事例が急増していることが、警察庁のまとめでわかりました。
2008年に都道府県警が自転車の運転者を道路交通法違反容疑で検挙・送検したのは1,211件で、前年比で49%も増えました。このうち罰金など刑事処分の対象となる交通切符(赤切符)を適用したのが903件、残りは事故を起こすなどして送検した事例です。検挙・送検の内訳では、信号無視が262件(対前年比27%増)、遮断機が鳴る踏切への立入りは246件(同420%増)となっています。
違反者には、注意を喚起する「指導警告票」を渡すのが基本ですが、危険・悪質なケースは赤切符を含めた送検の対象としています。


◆自転車にも道交法が適用される

 こうした背景には、自転車が道路交通法上の「車両」の一種(軽車両)であるという認識が不足していることが考えられます。
 自転車も自動車と同様に、「飲酒運転の禁止」「二人乗りの禁止」「並進の禁止」「夜間のライト点灯」「信号を守る」などの安全ルールが法律で定められており、違反をすれば懲役や罰金等の罰則の適用も、もちろんあります。また、今年7月1日からは、傘を差しながら、携帯電話を使用しながらの運転も禁止されています。
 「自転車なので大きな事故にはならない」と考えている人も多いようですが、仮に相手を死傷させた場合には、刑事上の責任以外にも被害者に対する損害賠償という民事上の責任も負わなければなりません。現に数千万円という賠償金を支払った例も見受けられます。
 手軽な乗り物として、通勤などに自転車を利用されている方は、正しいルールを知ったうえで安全に運転をしてもらいたいものです。

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企業の「営業秘密」を保護するための改正不正競争防止法




◆改正不正競争防止法が成立

この度、「不正競争防止法の一部を改正する法律案」が可決・成立し、4月30日に公布されました(施行は来年の4月以降となる予定)。
この法改正は、「企業間の公正な競争の確保」の観点から、企業が保有する営業秘密の保護を図るための措置を設けたものであり、一般企業にも大きな影響を与えるものと思われます。特に以下の(3)については、自社の従業員や取引先にも関係がありますから、特に注意が必要です。
以下、法改正の内容を簡単にご紹介します。


◆主要な改正内容

(1)営業秘密侵害罪の目的要件の変更
これまで、営業秘密を侵害したとして罰するには、「不正競争の目的で」侵害することが必要とされていました。これが改正され、「不正の利益を得る目的で、またはその保有者に損害を加える目的で」侵害することで足りるようになりました。
 この改正により、これまでは罰することのできなかった「不正な利益を得るため、海外政府などに営業秘密を開示する行為」や「営業秘密の保有者を単に害するため、営業秘密をネット上の掲示板に書き込む愉快犯的な行為」も罰せられるようになるため、結果的に、営業秘密を保有する企業がこれまでよりも保護されるようになります。
(2)処罰対象行為の見直し
これまで、処罰の対象となるのは、第三者などが違法性の高い行為(詐欺的行為や管理侵害行為など)を行ったうえで、「営業秘密記録媒体などを介した方法により」不正に営業秘密を取得した場合だけでした。これが改正され、営業秘密の取得方法が記録媒体などを介していない場合でも罰せられるようになりました。
この改正により、「営業秘密を記憶する場合」や「記録媒体などに記録されていない営業秘密(会議における会話)を盗聴する場合」も処罰の対象となります。
(3)従業員等による営業秘密取得自体への刑事罰の導入
これまで、営業秘密の保有者から秘密を示された者(従業員や取引先など)については、秘密の使用・開示に至った段階で初めて刑事罰の対象となっていました。これが改正され、「記録媒体などの横領」「記録媒体などの記録の複製作成」「記録の消去義務に違反したうえで消去したように偽装する行為」という方法で営業秘密を取得した場合に罰せられるようになりました。

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中小企業の生き残り策として注目を集める「第二会社方式」




◆「第二会社方式」とは?

近年、経営状態が厳しくなった中小企業による「第二会社方式」の活用件数が増加傾向にあるようです。
この「第二会社方式」とは、経営困難に陥っている企業の中でも収益性のある事業部門について、事業譲渡や会社分割の方法によって別法人(第二会社)に分離し、赤字部門を残した旧会社を清算することにより事業の継続を図るものです。
この方式を活用した事業再生は、不良債権のリスクを負わずに損金算入の手続きが容易なことから、金融機関やスポンサーの協力が得やすいというメリットが大きく、非常に注目されています。


◆デメリットはないのか?

上記の「第二会社方式」については、これまで、以下のようなデメリットが指摘されていました。
(1)第二会社において事業継続に必要な運転資金を確保するために、多額の資金調達を必要とすること。
(2)事業の継続に必要な資産の移転にあたって、税負担が発生すること。
(3)第二会社により継続を図る事業が行政官庁の許認可等の対象となっている場合、改めて許認可等の取得申請が必要となること。


◆デメリット解消のための法改正

今年の4月22日に成立した「改正産業活力再生特別措置法」により、上記のデメリットが解消されることになりました。つまり、「必要な事業資金に対する金融支援」、「登録免許税・不動産取得税負担の軽減」、「特例による営業上必要な許認可の承継」が認められるようになったのです。
改正法はすでに4月30日に公布され一部施行されていますが、主要事項の施行は今年7月以降になるとみられており、今後、指針等も発表される予定です。これから、この「第二会社方式」を活用する中小企業がますます増えてくるかもしれません。

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災害・事故などに対応する「事業継続計画(BCP)」




◆強毒性だけでなく弱毒性にも対応

最近の新型インフルエンザの流行の影響もあり、大手企業を中心に、重要業務への影響を最小限に抑えるための「事業継続計画(BCP)」の拡充が進んでいます。
企業が持つBCPの多くは自然災害や強毒性の鳥インフルエンザの流行を想定していたため、大手通信社や流通企業などは、弱毒性インフルエンザの場合にも対応できる、詳細な計画作りを進めているようです。


◆「BCP」とはどんなものか?

事業継続計画(BCP「Business Continuity Plan」)とは、災害・事故などの非常事態発生時に、企業や自治体が重要業務をできるだけ中断せず継続させるための計画です。仮に中断した場合であっても、目標とする復旧時間内での業務再開を目指します。計画には、地震などの自然災害、情報システム障害、テロなどあらゆるリスクを織り込む必要があります。欧米では1990年代以降、社員の不祥事なども想定リスクに加えてBCPを作成する企業が増えました。
日本でも大手企業を中心に導入事例が増えつつありますが、地震や台風などの対策を主眼としているケースが多く見られます。ある新聞社が「人と防災未来センター」(神戸市)と共同で2008年11月下旬から12月中旬にかけて実施した調査では、新型インフルエンザの大流行に備えてBCPの策定に動いている大企業は62%で、このうち「策定済み」は15%、「策定予定」は47%でした。


◆企業により異なる対応

これまでのほとんどの企業のBCPは、「強毒性」の鳥インフルエンザを想定しています。そのため、「弱毒性」と言われる今回のインフルエンザに対しては機械的な運用を避けて柔軟に対応しています。業務を停止すれば市民生活に大きな影響を与えることになる電力・ガス、医薬品業界などは、詳細な行動計画を策定しており、それに基づいて段階的に対策を進める考えです。
一方、多くの人が集まる鉄道や流通業などでは対応が分かれています。ある鉄道会社は、まとまったBCPは策定せず、防災対策など、個々にマニュアルを用意し、今回は職員に予防の手引きを配付しましたが、大流行時の対応は盛り込まれておらず、「運行については国からの指示に従う」方針です。
遊園地を運営する企業では新型インフルエンザ対策も含めたBCPの策定を検討していますが、休業するかどうかの判断基準はまったく未定で、「行政の指導を仰ぎながら柔軟に対応する」としています。また、空港と都心を結ぶ鉄道を運行する企業は「業務の優先順位付けなどを検討中で、早急に対応策を完成させる」方針です。


◆大手だけでは意味がない

大手企業では進み始めたBCPの策定ですが、大手企業は多くの業務で中小企業に依存しています。そのため、感染拡大を防ぐにはサプライチェーン全体に予防措置を徹底する必要があります。今後は、中小企業でも対応策が必要になりそうです。

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内定取消・新卒採用をめぐる最近の動き




◆厳しさが続く企業の採用状況

先日、入社式の前日(3月31日)に新卒者19名の採用内定を取り消した静岡市内の造船会社が、会社更生法の適用を申請して受理されたとの報道がありました。同社では、一度は内定取消を行ったものの、操業開始の目途が立ったとして4月9日に「内定取消」を「取消」していました。
また、福岡市内の不動産会社は、内々定を取り消した今春卒業の元大学生から慰謝料などの損害賠償を求める労働審判を申し立てられていましたが、調停が不成立となり、審判官に「内々定の取消は違法」だとして解決金75万円の支払いを命じられました。内々定の取消が違法と判断されたのは極めて珍しいケースだそうです。


◆新卒採用を控える傾向が鮮明に

日本経団連が実施した新卒採用に関するアンケート(会員企業約1,300社が調査対象)の調査結果によると、今年の春に新卒の学生を1人でも採用した企業の割合は98.5%(前年比1.4ポイント減少)で、前年を下回ったのは6年ぶりとのことです。さらに、来年の春はこの割合がさらに減少し、86.4%となるとの見通しが明らかになっています。
中堅・中小企業を対象に東京商工会議所が行ったアンケート調査(860社が回答)では、今春に新卒採用を予定していた企業は55.6%(前年比4.9ポイント減少)だったそうで、来春は41.3%にまで落ち込むと見られています。


◆学生の就職がさらに厳しく

リクルートから発表された来春卒業予定の大学生・大学院生の就職求人倍率(従業員5人以上の民間企業約4,300社が回答した結果の推計)は、大幅に悪化して1.62倍(前年比0.52ポイント減少)となっており、こちらも7年ぶりに前年を下回りました。
業種別にみると、「金融業」の求人倍率が0.21倍と最も低くなっています。
専門家の中には「2000年に求人倍率が『0.99倍』となった就職氷河期ほど落ち込むことはないのではないか」と見ている人もいるようですが、今後、企業の「採用抑制」と学生の「就職難」が改善されていくのは、まだまだ先のようです。


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経済産業省が発表した“雇用創出企業1,400社”とは?




◆経済産業省が冊子を作成

職を失う人が増加する一方、中堅・中小企業の求人は「仕事がきつい」などといったイメージから敬遠されがちです。このような行き違いをなくそうと、経済産業省では、採用や人材育成に意欲のある中堅・中小企業約1,400社を厳選して、各社の情報をまとめた「雇用創出企業1,400社」と題した冊子を作成しました。


◆「雇用創出企業1,400社」とは

雇用情勢が悪化するなか、政府が一丸となって取りまとめた「雇用創出企業1400社」は、「不況期こそ人材確保のチャンス」と捉える企業について、関係機関を総動員して約1,400社を掘り起こしたものです。掲載企業は、全国の製造業(約800社)、サービス業(約570社)、農業(約40社)で、今春以降に予定する求人数は6,000人にも上ります。
何を作っているのか、どんなサービスを提供しているかといった企業概要の紹介に加え、人材育成方針などの内容も盛り込まれており、社長や社員の顔写真とともに「他企業には真似できない製品製造に携われるのがやりがい」など、現場で働く人の生の声も掲載されています。


◆選ばれた企業の特徴

これらの企業の多くは、「ジョブカフェ」や「ハローワーク」など、求職者がよく利用する公的機関の有効活用や情報発信などを行っています。
また、工業高校や高専などの進路指導担当職員による就職相談の際に、正規雇用を大切にする業種での働き方を紹介してもらうことにより、人材確保の取組みを推進し、雇用のミスマッチを解消していくことを目的として活動を行っています。


◆新たな雇用の創出に期待

経済産業省では、厳しい情勢においても採用意欲のある中堅・中小企業が数多く存在していると考えているようです。これらの企業の魅力をより多くの人に知ってもらうことで、経営における「人」の重要性を広く訴えるとともに、年齢や技能、勤務地や労働条件をめぐり企業が求める人材と求職者の条件が合致しない「雇用のミスマッチ」を解消できる1つの方策として考えています。
この「雇用創出企業1,400社」の取組みが、業種や勤務条件だけでは見えてこない企業の魅力を伝え、雇用のミスマッチを解消し、新たな雇用につながるきっかけとなることを期待したいものです。




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自治体・政府による緊急雇用対策の効果は?




◆自治体が講じた雇用対策の効果は?

全日本自治団体労働組合(自治労)の調査により、緊急の雇用対策として全国149の自治体が、解雇されたり雇止めにあったりした非正社員など計約8,500人の採用を実施していることが明らかになりました。これらは、臨時職員としての採用や正規職員としての前倒しでの採用が中心となっています。
しかしながら、これらの緊急雇用対策が必ずしもうまく機能していないようです。当初は応募者が殺到するものと考えて整理券を用意するなどした自治体もあったようですが、募集人員に対して応募人数が少ないところが多く、実際には雇用拡大に繋がっていないところもあるようです。
例えば、さいたま市(埼玉県)では100名の募集に対し応募者は11名、採用者数は2名(今年1月末時点)となっています。


◆臨時職員が中心で雇用期間も短い

自治体による緊急雇用対策がうまく機能していない原因として、主に臨時での雇用が中心であること、雇用期間が数カ月程度と短期間のものが多いことが挙げられています。非正社員で契約を打ち切られた人は、臨時雇いではなく、長期での安定した雇用を望む傾向にあるため、求職者の希望と求人内容にギャップが生じています。
「臨時職員は、結局は派遣と同じだ」との声も上がっており、また、賃金や仕事内容の面でも不満を漏らす人もいるようで、今後このギャップをどう考えていくかがポイントとなってきそうです。


◆失業者を認可保育所で採用へ

国もいろいろと対策を講じています。厚生労働省では、今後の雇用対策の1つとして、全国の認可保育所において、失業した人を職員として採用する制度の検討を開始したそうです。まったく保育経験のない者の一時的な雇用を想定するとともに、保育士養成のための専門学校などに通うための支援も行うとしています。果たして雇用対策としてうまく機能していくでしょうか。
雇用情勢の悪化により、昨年12月の失業手当の受給者数は58万5,619人(前年同月比9.5%増)となり、2002年2月以来の増加幅となっています。このような状況においては、さらなる雇用対策が求められるところです。



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適格退職年金の移行状況と厚生労働省の取組み




◆適格退職年金の移行状況

適格退職年金(適年)の廃止期限が平成24年3月末に迫っています。平成14年3月末から同20年3月末にかけての6年間での適年の受託件数・加入者数の推移は次の通りとなっています。
<受託件数>
・平成14年3月:73,582件
・平成20年3月:32,826件
(マイナス40,756件)
<加入者数>
・平成14年3月:917万人
・平成20年3月:443万人
(マイナス474万人)


◆厚生労働省の取組み

上記の通り、適年から他の企業年金への移行は確実に進んではいるものの、廃止期限までにすべての適年が移行するのは難しい状況だとも言われています。
厚生労働省は、これまで、事業主への呼びかけ、説明会・セミナーの実施、円滑な移行の推進に関する連絡会議の設置(金融庁・財務省・農林水産省・経済産業省・中小企業庁等)、移行先としての企業年金(確定給付企業年金・確定拠出年金)の整備・法改正などに取り組んできましたが、すべてを移行させるためにはさらなる施策が必要だと言われていました。


◆「移行支援本部」の活動内容

そこで同省は、適年から他の企業年金への移行をさらに進めるため、今年1月に「適格退職年金の企業年金への移行支援本部」を設立しました。移行支援本部では、活動内容を次のように定めています。同省では、受託機関、経済団体、企業年金連合会、各企業年金との連携を深めつつ、移行を促進させたいと考えているようです。
(1)適年から企業年金への移行と企業年金のメリットの広報(例:ホームページ・マニュアル・広報キットの活用、シンポジウム・研修会・相談会の開催、コンサルティングの実施)
(2)受皿としての企業年金側の課題の整理(例:厚生年金基金・確定給付企業年金等の規制緩和、総合型受皿設定とあっせん)



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大手企業の人員削減で中小企業に人材獲得の好機




◆中小企業にチャンス到来?

大手企業による非正規社員の削減や内定取消しが相次いで報道されていますが、中小企業がこの機会を「人材獲得の好機」として捉え、自社の体制強化のため、積極的な採用に乗り出す動きが見られるようです。


◆なぜ今が人材獲得の好機なのか

最近、業績悪化などを理由に他社に内定を取り消された新卒者や雇止めにあった非正規社員らを対象に、中小企業がハローワークなどを通じて募集をかけ、採用活動を活発に行う動きが見られます。これまで、優秀な新卒予定者は大手に囲い込まれてきたため、中途採用で人材を賄ってきた中小企業は多く、業績悪化により大手企業が採用数を減らせば中小企業を就職先として検討する学生が増えると見込み、優秀な学生を確保したいと考える企業も多いようです。
また、「景気回復時に備えて戦力を育てておきたい」、「組織力を底上げする意味でも若い人材が必要」と考える中小企業の経営者も多く、景気が回復すれば再び中小企業は採用難になる可能性が高いだけに、現時点で少しでも余裕のある企業は採用活動に力を入れる傾向にあります。
働く側の意識にも変化が見え始めており、会社の知名度や規模だけに捉われず、事業内容や財務内容を見定めたうえで、中小企業を就職先として選ぶ人も増えてきているようです。規模は小さくても経営が安定し、成長分野の事業を持つ企業の募集に応募者が殺到するケースも見受けられます。


◆厳しさの中での採用活動はいかに

景気後退を逆手に、優秀な人材獲得の好機として採用活動を積極的に行う中小企業もあれば、やはり大手企業と同様に、人員削減を実施しなくては苦境を乗り切れない状況にある中小企業も現実には多く存在します。厳しい現状の中で、採用活動に多くの費用と時間をかけることができない企業も多いかもしれません。
しかし、積極的な採用によって、特定の年齢層の社員が不足しがちという中小企業特有の問題を改善できるチャンスとも考えられます。また、何よりも若い力を取り入れることにより、組織活性化や職場風土改善の起爆剤となり、将来の会社の屋台骨をささえる“人財”を育成できる可能性も秘めています。
非常に厳しい状況ではありますが、優秀な人材を獲得できる好機と言われている今、長い目で見ると「将来への投資」として採用活動を行うことにも大きな意味があるかもしれません。



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タグ:採用 求人

障害者雇用をめぐる現状と不況による影響




◆障害者雇用率が過去最高に

平成20年の民間企業における障害者雇用率が1.59%(今年6月1日時点。前年比0.04ポイント増)となり、過去最高を更新したと、厚生労働省から発表されました。
雇用されている障害者数は約32万6,000人(同2万3,000人増)で、法定雇用率を満たしている企業は44.9%(同1.1ポイント増)です。産業別の実雇用率では、「医療・福祉」「電気・ガス・熱供給・水道」などで高く、「情報通信」「教育・学習支援」などで低くなっています。また、特例子会社の認定企業は242社でした。
また、ハローワークにおける障害者の就職件数については、平成13年度の27,072件以降、年々増加し、平成18年度には43,987件(前年度比13.1%増)と初めて4万件を突破し、平成19年度はこれをさらに3.6%上回り、45,565件と過去最高の就職件数となっています。

◆障害者雇用における「特例子会社」とは?

障害者雇用促進法で定める障害者雇用義務は、個々の事業主に課せられているため、子会社で雇用した障害者の数は親会社の雇用率には反映されません。しかし、障害者の雇用に特別の配慮をした子会社を設立し、一定の要件を満たしたうえで厚生労働大臣の認定を受けた場合には、子会社の労働者は親会社の労働者とみなされ、親会社が雇用する労働者数に加えることができます。この子会社を「特例子会社」といいます。

◆不況による影響は?

ここ最近の景気の悪化・不況により、障害者雇用への影響が出ている業種もあるようです。
売上の落ち込みが特に激しく、多くの企業が減産の方針を明らかにしている自動車業界では、障害者を雇用して部品の下請作業などを行っている「作業所」や「就労支援施設」において、受注カットなどが目に見えて増えているようです。これにより、労働者の収入が減少しているケースが多く見受けられ、労働者に不安を与えています。

◆初めて障害者を雇用した企業に奨励金支給へ

厚生労働省では、現在、障害者のさらなる就労促進を目的として、初めて障害者を雇用した中小企業(従業員56〜300人)に奨励金を支給する制度の創設を検討しているそうです。一企業について数十万円〜100万円程度を支給するとするもので、同省は、早ければ今年度中に実施したい考えです。
制度創設により、障害者雇用に良い影響を与えられるでしょうか。




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経営承継円滑化法の施行で事業承継がスムーズに




◆経営のバトンタッチが進めやすくなる

2008年10月1日より、中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律が施行されました。この法律は文字通り、経営のバトンタッチを円滑に進められるように中小企業をバックアップする主旨で制定されたものです。これにより中小企業の事業承継は、かなり進めやすくなると考えられます。

◆新法の内容は

毎年、中小企業の多くが後継者の不在を理由に廃業し、多くの雇用が失われていると言われています。それらの対策として、後継者が事業を承継しやすくすることが目的です。
内容は大きく3つに分けられます。
(1)遺留分に関する民法の特例
(2)金融支援措置
(3)相続税の課税についての措置
(1)は、一定の要件を満たす後継者が、遺留分権利者との合意があることなどを前提に、後継者に生前贈与された自社株式を遺留分の対象から除外し、相続による自社株式の分散を防止できるものです。また、後継者に生前贈与された自社株の評価額をあらかじめ固定し、後継者の努力による株式価値上昇分を遺留分の計算に含めなくてもよくなります。これらは、2009年3月1日からの施行となっています。
(2)は、経営者の死亡等に伴い必要な資金の調達を支援するため、中小企業信用保険法に規定する通常の保証枠とは別に、事業承継資金の借入れを受けることや、低金利での貸付けを受けることができます。
(3)は、相続税の課税について、自社株式の80%を納税猶予するなどの措置が検討されています。(3)については2009年度の改正で創設し、2008年10月1日に遡っての適用が予定されています。

◆企業の存続と雇用の安定化を

当然、適用のためには様々な条件を満たし、経済産業大臣の認定を受けることが必要となります。また、認定の有効期限は5年間で、その間雇用の8割を維持することなどの条件が定められています。
今回の事業承継円滑化法が機能すれば、中小企業の廃業を防ぎ、多くの中小企業労働者の雇用を守ることになります。多くの労働者の雇用を守り、雇用を安定化するという観点において、社会的にも、とても意義のある法律だと言えるのではないでしょうか。




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適年制度廃止に向けて規制緩和の方針




◆給付を設計しやすく

厚生労働省は、10月の企業年金研究会において、「確定給付企業年金」と「厚生年金基金」について、給付を設計しやすいように規制緩和を行う方針を打ち出しました。これにより、職種や加入期間ごとに給付内容に格差をつけたり、給付額を従来よりも抑えたりすることが認められるようになります。

◆適年からの現在の移行状況は?

2001年の確定給付企業年金法の成立に伴い、2012年3月末に適格退職年金は廃止されます。適格退職年金の受託件数は、2002年3月末時点(73,582件)と2008年3月末時点(32,826件)を比べると、4万件以上の減少となっています。他の制度に移行するか、廃止するか、まだ方向性の決まっていない企業は残り3年半ほどの間にその選択を迫られています。
現在の移行状況としては、厚生年金基金が70事業所、確定給付企業年金が4,475事業所(いずれも今年6月1日時点)となっています。また、確定拠出年金は4,931事業所、中小企業退職金共済制度は15,064事業所(いずれも今年8月末時点)です。
今回の規制の緩和は、確定給付企業年金や厚生年金基金の使い勝手を良くすることで、適格退職年金の受け皿とすることが狙いです。

◆移行促進のための規制緩和

年金給付の設計としては、加入期間に応じて一定額を与える「定額制」、給与に応じて給付額が決まる「給与比例制」などがあります。従来は1つの給付設計の中で違うメニューを用意することはできませんでした。今後は、給与比例制を選んだ場合でも一般職と専門職で給付計算の乗率に差をつけるなど、職種ごとに異なる給付の算定方法を用いることができるようになります。
また、給付額に上限や下限を設けることも可能になります。給与比例の給付設計の場合、高い給与の従業員には高額の年金を払わねばならず、これは基金にとって財政的な負担となります。上限を設ければ負担が減るため、複数の企業で年金基金を運営しやすくなります。また、他にも給付額の改定方法の弾力化(一定の額へ改定することを認める等)や、休職期間中の者の掛金非拠出を認めることなども定められる見通しです。

◆適年制度廃止に向けて環境が整備

適格退職年金の廃止に向けては、確定給付企業年金や確定拠出年金の制度を整備し、また、中小企業退職金共済制度も緩和するなど、制度廃止に向けての環境は、すでにかなり整ってきていると思われます。さらにこの規制緩和となれば、確定給付企業年金や厚生年金基金などに移行へのはずみになるのではないでしょうか。


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電子マネーの現状と今後の方向性



◆電子マネーの魅力

小売店・鉄道・インターネット通販など、様々な場面で手早く支払処理を行うことができるのが魅力の「電子マネー」。目新しさやポイント付与などの魅力により普及が急速に進み、今や利用者は数千万人規模、対応する交通機関や店舗は日増しに増えています。


◆電子マネーとは?

電子マネーとは、貨幣価値をデジタルデータで表現したものです。お金の電子情報を蓄積したICチップを搭載したカード・携帯電話を支払い時に読取端末にかざすことで、通貨の代わりに仮想のお金として使用することができます。事前にカードや携帯電話に入金しておいて利用する「プリペイド(前払い)型」と、支払い後にクレジットカードで使用料金を決済する「ポストペイ型」に大別されます。
近年では、カード媒体を使わずに、残高情報を専用サーバーで管理し、プリペイド番号の入力により決済を行う「サーバー管理型電子マネー」も普及してきています。


◆急速な普及の要因は?

電子マネーの普及規模は、プリペイド型の発行枚数が9,000万枚近く、ポストペイ型の会員数が関西圏の私鉄・地下鉄の「ピタパ」を含め約1,400万人といわれています。
電子マネーがこれほど普及した要因はいくつか考えられますが、小銭のやり取りをせずに素早く支払いを終えられる利点が認識されたことが大きいと思われます。比較的安価で安定したIC技術が確立したことに加え、早い段階でコンビニに端末が設置され、利便性が向上したことも大きなポイントです。


◆今後の方向性

普及が目覚ましい電子マネーですが、規格が乱立しているうえ、共用端末の普及が進んでおらず、今後の課題といえます。また、法整備に向けた動きも注目されます。
特に重要なのは、補償や保護の問題です。現在、ポストペイ型は一般のクレジットカードと同じ補償サービスを受けることができます。プリペイド型は、未使用残高の半額を国に供託しているため、発行企業が倒産しても少なくとも半額は保護されます。ただし、サーバー管理型電子マネーは対象外です。また、ポイントについては法的には保護されていません。
これらの問題に関し、金融庁では、電子マネーやポイントの利用者保護に関する法整備を検討しています。サーバー管理型電子マネーやポイントを規制の対象とするか、プリペイド型電子マネーの利用者保護を強化するかなどが焦点になりそうです。


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小中学生の学力低下と教育格差


◆「全国学力テスト」の実施結果

文部科学省が、小学6年生と中学3年生の原則全員を対象に、昨年に引き続き4月に実施した「全国学力・学習状況調査」(全国学力テスト)。これは、全国的な義務教育の機会均等と、その水準の維持向上を目的として実施されています。
この度、その結果が公表されました。今、小中学生の教育はどのような課題を抱えているのでしょうか。


◆応用力に課題あり

全国学力テストでは、国語と算数/数学について、基礎知識を問う「A問題」と、応用力を測る「B問題」が出題されています。平均正答率は、A問題で60〜70%台、B問題では50〜60%台と、昨年に比べ約8〜16ポイント低下しました。科目別で平均正答率が最も高かったのは中学3年の「国語A問題」の74.1%、最も低かったのは中学3年の「数学B問題」の50.0%でした。正答率は全科目で昨年より下がっています。
「B問題」の正答率の落込みから、応用力に課題があることがみてとれます。文部科学省では、「正答率の経年比較はできないが、今回は問題がやや難しかったために下がった」と説明しており、「知識を活用する力に課題があるほか、知識の定着にも一部課題がある」としています。


◆地域別学力格差/公・私立間格差の存在

公立校のみ、都道府県別の正答率も集計されています。最も差が開いた「数学A問題」では、最も高い福井県の72.1%に対し、最も低い沖縄県では49.6%にとどまっており、学力格差が懸念されます。
また、昨年上位だった県は、今回も高い正答率を記録しました。その反面、昨年下位だった県では今回も正答率が低く、多くの都道府県の成績が前回と同様の傾向を示したことから、「学力格差の固定化」を指摘する声も出ています。下位の地域の中には、テストと同時に実施したアンケートで、学習意欲の低さや生活の乱れが明らかになった都道府県もあり、今後の取組みが注目されます。
また、国私立校は国語、算数/数学とも「A問題」で8割前後、「B問題」で6〜8割の正答率となり、いずれも公立校の平均を大幅に上回る結果となりました。


◆調査結果を生かして今後の教育の充実を

今回のテストには、小学校の99.4%、中学校の96.4%が参加し、計約223万8,000人が受けました。この膨大なデータを積極的に公開・活用していくことが望まれます。この調査結果を今後の教育の充実にいかに活かしていけるかが、何より重要なテーマとなります。



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導入なるか?「サマータイム制度」



◆次期臨時国会に提出か

夏の間、時計の針を1時間進める「サマータイム制度」について、導入が議論されています。
政府は6月末に決めた、経済財政運営の指針となる「骨太方針2008」に明記し、超党派の「サマータイム制度推進議員連盟」は次期臨時国会への関連法案提出を目指しています。
根強い反対論や課題も多く、浮かんでは消えるサマータイム制度について考えてみましょう。


◆サマータイム制度のメリットは?

サマータイム制度は、日照時間が長い夏に時計を1時間進めて、明るい時間を有効に使う制度です。
利点としては照明の使用時間を短くできるほか、朝の比較的涼しい時間帯から仕事を始められるため、冷房の使用が減り、省エネ効果が高まり、世界的に関心が高まっている地球温暖化対策としても注目を集めています。
1年に2回時計を直す手間も生じますが、これにより省エネ意識を喚起できるという効果も期待できます。

また、明るいうちに仕事が終わって余暇を楽しむ時間が増えれば、消費が拡大する可能性もあり、その経済波及効果にも期待が集まっています。
サマータイム制度は世界で70カ国以上が採用し、経済協力開発機構(OECD)加盟30カ国のうち、導入していないのは日本と韓国、アイスランド(夏が白夜のため導入の必要がない)だけです。


◆労働時間が増えることも

日本でも戦後間もない1948年に、サマータイム制度を取り入れたことがあります。電力供給不足の解消のため、GHQ(連合国軍総司令部)の指示で実施されましたが、「労働時間が増えた」として不評を買い、1951年に終わっています。

制度の導入が再び議論され始めたのは1990年代前半からで、省エネと経済効果を期待する経済界から声が上がりました。しかし、法案提出には至っておらず、「夏前に法案提出の動き→断念」という光景がお決まりのパターンとなっています。

代表的な反対の理由は、労働時間が増すという懸念です。定時退社が定着している職場が少ないため、始業が1時間早まるだけであって、労働時間が増えかねないからです。
また、昨今の原油高や食料の物価高で家計や財布のヒモは固くなっており、夕方を余暇にあてられるかどうかは不透明です。
早めに家に帰って冷房をつければ、エネルギー消費が増すおそれさえあります。

また、「時計合わせの手間がたいへんである」との見方もあります。
掛け時計や腕時計の針を進めるだけでなく、時間調整のためのコンピューターシステムの修正には相当の手間とコストがかかると予想されます。他にも、睡眠障害等への悪影響など健康被害への懸念もあり、導入のためにはこれらの反対論や懸念を押し切れるだけのメリットを実証する必要があるようです。


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