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村岡社労士事務所 事務所ニュース > 国民年金・厚生年金



どうなる?「街角の年金相談センター」構想




◆構想が大きく揺らいでいる!

平成22年1月から予定されている「社会保険庁」から「日本年金機構」への移行に伴って、社会保険庁の「年金相談センター」の業務は「街角の年金相談センター」に引き継がれることとなっていました。しかし、今この構想が大きく揺らいでいます。


◆「年金相談センター」から「街角の年金相談センター」へ?

「年金相談センター」は、社会保険事務所の年金相談窓口の混雑を緩和するために、全国の都市(27都道府県51カ所)に置かれているものであり、来訪相談についての相談を承る窓口です。開庁日は月曜日から金曜日(国民の休日・年末年始の休日を除く)、開庁時間は午前8時30分から午後5時15分です。
この「年金相談センター」が運営している業務については、「日本年金機構」の設立に伴い、全国社会保険労務士会連合会が受託することになりました。これにより「年金相談センター」の配置換えを行い、すべての都道府県に「街角の年金相談センター」を開設し、社会保険労務士による年金の「対面相談」を実施する予定となっていました。
しかし、先の衆議院議員総選挙の結果により「街角の年金相談センター」構想にも「待った」がかかってしまったのです。


◆総選挙の結果が大きく影響

ご承知の通り、総選挙の結果、民主党による政権交代が実現しましたが、同党はその公約で、社会保険庁と国税庁を統合して新たに「歳入庁」をつくることを掲げています。
この公約実現の一歩として、「社会保険庁」から「日本年金機構」への移行が凍結される公算が大きいようであり、「年金相談センター」から「街角の年金相談センター」への移行についてもストップがかかるのでは、という報道がなされています。
先行きは不透明であり、今後の動向に注目しなければなりませんが、いずれにしましても、国民にとっては「年金記録問題の全面的な解決」、「新たな年金相談体制の整備」が望まれるところです。



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社会保障協定の効力を持つ相手国が10カ国に




◆保険料の二重払い防止

二国間における公的年金保険料の二重払いなどを防止することを目的とした「社会保障協定」に関して、日本との締結相手国が10カ国になりました。平成12年2月のドイツを皮切りに、英国・韓国・米国・ベルギー・フランス・カナダ・オーストラリア・オランダと協定を結び、今年6月よりチェコが加わりました。
国際間の人的移動の増えた現代では、国民皆保険制度の日本にとって歓迎される協定です。


◆社会保障協定の仕組み

外国に派遣され就労している人は、派遣中でも自国の社会保険制度に継続して加入している場合が多く、自国の制度と外国の制度に対して二重に保険料を支払うことを余儀なくされます。また、日本の公的年金制度に限らず、外国の公的年金制度についても、老齢年金の受給資格の1つとして、制度への一定期間の加入を要求している場合がありますが、外国に短期間派遣され、その期間だけその国の公的年金制度に加入したとしても、老齢年金の受給資格要件としての一定の加入年数を満たすことができない場合が多いため、外国で負担した保険料が掛捨てになります。
社会保障協定は、これらの問題を解決するために相手国と締結する協定であり、「社会保険制度への二重加入の防止」と「年金加入期間の通算」が主な内容です。


◆今後の見通し

海外赴任者の場合、その保険料は企業が負担することが多いため、この協定を結ぶと、一般的には海外進出企業の保険料負担の軽減につながります。
海外に長期滞在する日本人は約74万6,000人と言われ、チェコを含む協定発効先10カ国にその約6割(約43万人)がいます。厚生労働省の試算では、これらの国に進出している日本企業の負担は年間1,000億円程度軽減でき、そのうち米国向けが半分以上を占めるとみられています。
今後も、多くの日本企業が進出しており、社会保障制度の比較的進んでいる国に的を絞って協定を結ぶことで、この先5年程度の間に協定国は20カ国を超えるとみられています。
年金受給は私達の将来にわたって関わりのあるものです。保険料の支払金額は将来の年金額に影響をもたらすものであり、このような協定は大いに歓迎したいものです。

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年金に関する2つの新しい法律




◆2つの法律が成立

年金に関して、2つの新しい法律が成立しました。1つは「年金遅延加算法」、もう1つは「延滞金軽減法」で、いずれも議員立法によるものです。
ここでは、この2つの法律について、その概要を簡単にご紹介します。


◆「年金遅延加算法」の概要

年金遅延加算法(正確には「厚生年金保険の保険給付及び国民年金の給付の支払の遅延に係る加算金の支給に関する法律」)は、公的年金制度に対する国民の信頼を回復することを目的として、記録漏れが見つかったことにより年金が増額する人に対し、支給が遅れていた期間の物価上昇率分を上乗せするものです。
初年度においては最大約700億円が見込まれており、法律の施行は来春の予定です。
 なお、今年2月の時点で、5年を超す支給の遅れが見つかっているのは約7万3,000件、総額425億円です。


◆「延滞金軽減法」の概要

延滞金軽減法(正確には「社会保険の保険料等に係る延滞金を軽減するための厚生年金保険法等の一部を改正する法律」)は、社会保険料等の納付が困難な事業主の経済的負担を軽減することを目的として、保険料を滞納した事業主が支払う延滞金の金利(年14.6%)を、3カ月以内の遅れであれば「年7.3%」に引き下げるものです。
ただし、当面は日本銀行が定めている基準割引率に4%をプラスした利息が適用されるため、「年4.5%」となります。
約40億円の負担軽減になるものと見込まれており、法律の施行は2010年1月の予定です。

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公的年金の運用損失が過去最悪に




◆年金積立金の運用主体

公的年金を運用している年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の2008年度の市場運用利回りがマイナス10.03%だったことがわかりました。
GPIFは、厚生労働大臣から委託され、国民年金と厚生年金の年金積立金の管理および運用を行っています。積立金は平成12年度までは全額を旧資金運用部に預託することが義務付けられていましたが、平成13年4月に財政投融資制度改革が行われ、厚生労働大臣による自主運用が実施されています。この改革により、積立金は一部を除いて厚生労働大臣からGPIFへ寄託されることとなりました。
そして、今年3月末の運用資産総額は約117兆円で、このうち市場運用分が約92兆円を占めており、資産構成割合は国内債権が67%、国内株式が12%、外国債券が11%、外国株式が10%となっています。


◆さらなる積立金不足の可能性も

今回の運用損失は過去最悪の9兆6,670億円で、特に第2および第3四半期の落ち込みが大きく響いています。
これは、リーマンショック等により拡大した金融危機とその実体経済への波及による急激な景気減速から内外の株式市場が大幅に下落したことに加え、対ユーロを中心に為替市場で急速に円高が進んだことが影響しています。
中でも、運用分の利回りの成績が最も悪かったのが、外国株式の−42.21%、次いで国内株式の−35.55%です。その結果、平成19年度末に7兆4,180億円あった累積黒字は、平成20年度末に1兆9,908億円の累積損失に転落し、5年ぶりに累損を抱えることになりました。
 日本の場合は、債権での運用が主体なため、海外に比べると今回の金融・経済危機の影響は比較的小さかった面もありますが、運用利回りが好転しないとさらなる積立金不足の問題を引き起こす可能性が潜んでおり、企業・労働者の将来へ様々な影響を与えることにもなります。

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国民年金納付率が過去最低を更新




◆3年連続で低下

2008年度の国民年金保険料の納付率は62%前後となり、過去最低だった2002年度を下回りました。3年連続の低下で、政府が目標とする80%との乖離が広がっています。


◆納付率低下が与える影響

国民年金の納付率が低下した原因として、年金記録問題への対応に人手を割かれて保険料収納担当は人員削減となり、収納が効率よくできなかったことや、記録漏れ問題への不信感から意図的に支払われなかった人が増えたことなどが挙げられます。そして、雇用情勢の悪化も追い討ちをかけ、リストラなどで離職者が増え、厚生年金から国民年金に切り替わるケースが増加し、生活費の確保を優先して滞納する人も増えていると指摘されています。
厚生労働省がまとめた公的年金の財政検証によれば、国民年金の納付率が80%で推移すれば、現役世代の手取り収入に対する厚生年金の給付水準は「50.1%」に下げ止まると試算しています。しかし、納付率が低下すれば積立金が減るなどして前提条件が崩れ、政府が約束する「50%給付」は難しくなると言われています。
さらに、国民年金未加入者や未納者が加入期間を満たすことができず、将来年金を受け取ることができない無年金者が増えると、生活保護者を増やすことにもつながり、国の負担はますます増えることが懸念されています。


◆納付率アップへの取組み

社会保険庁は、1990年代前半に80%台を維持していた納付率を回復させようと、クレジットカードやインターネットで納付ができるように環境を整備しているほか、収納業務の民間委託対象を増やすなど強制的な徴収の枠組みづくりなどにも力を入れ、納付率の向上を目指してきました。
そして、今年11月からは「住民基本台帳ネットワーク」を活用し、国民年金のみ加入者を把握し、34歳と44歳に達した人を対象に国民年金への加入を勧奨するそうです。ねらいは、通知を送ることで未加入者を効率的に減らすことです。
納付率の低さが、将来我々の受け取ることができる年金に響いてくるという現在の年金制度にも問題があるように思いますが、何よりも、なぜ国民年金を払う必要があるのかということ、加入することのメリット、年金を受給するためには必ず加入期間が25年必要であることなど、国民に対してわかりやすい制度の説明を十分に行うことが必要でしょう。
年金への不安や不信感が高まる中、年金に対する意識を変えることが納付率向上の一番の近道になるように思います。



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4月から発送が開始される「ねんきん定期便」




◆「特別便」の成果はいかに?

社会保険庁は、2007年の年末から2008年の秋にかけて、すべての年金受給者と加入者(約1億900万人)に対して、「ねんきん特別便」の発送を行いました。しかし、思ったほどの効果は上がっていないようです。
この「特別便」への回答率は、昨年12月末時点で63%にとどまっており(そのうち約14%に当たる991万人が自分の記録に「漏れ」や「間違い」があると回答しています)、当初の予想よりもだいぶ低い結果となっています。


◆「ねんきん定期便」とは?

今年の4月からは、年金加入者(国民年金・厚生年金の被保険者。約7,000万人)に対し、「ねんきん定期便」の送付が始まります。社会保険庁は、これにより年金記録の「再点検」を求めるとしています。なお、送付の周期は「毎年誕生月に送付」となっています。
この「定期便」では、「特別便」とは異なり、記録の改ざんなども見抜けるような工夫がなされるようです。自分の年金加入記録(履歴)に加え、(1)標準報酬月額、(2)将来の年金見込額、(3)保険料の納付実績も記載されることとなっています。


◆「定期便」に封入される予定のもの

この「定期便」には、基本的には以下のものが封入されることになっています。
(1)定期便の本体
(2)説明書(冊子)
(3)回答票
(4)返信用封筒
なお、自分の年金記録漏れに気付いていない加入者については、記録漏れを申し出るためのヒントとして、記録が漏れている期間を示す書類(「あなた様の年金加入記録に結び付く可能性のある記録のお知らせ」)が同封されることになっています。
この「ねんきん定期便」の詳細やひな形等に関しては、社会保険庁のホームページ(http://www.sia.go.jp/topics/2006/n1124.html)でご覧いただくことができます。



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「年金記録問題」に関連した最近の動き



◆「無年金」状態から受給権を回復

社会保険庁は、「宙に浮いた年金記録」から自分の記録が見つけ出されたことにより、「無年金」の状態から受給権を回復できた人が、今年5〜9月の間に62人いたと発表しました。この62名の方々の年齢は62歳から93歳までであり、受給可能な年金額は年間平均で約61万3,000円となっています。

◆記録の訂正が社保事務所で可能に

社会保険庁は、厚生年金標準報酬月額が改ざんされていた問題に関して、記録の回復を早めるため、従業員の記録が遡って改ざんされていた場合について、総務省の年金記録確認第三者委員会における審査を省略し、社会保険事務所で記録を訂正できるよう、全国の社会保険事務所に通知を出したそうです。
被害者が事業主や役員でない一般の従業員であり、事業所が厚生年金から脱退した後に遡って従業員の標準報酬月額が引き下げられていたり、加入期間が短くされていたりするケースにおいて、改ざんされた時期の給与実態が給与明細書等の記録により確認できる場合に、記録の訂正が可能となります。

◆記録漏れの訂正事務処理体制を強化

舛添厚生労働大臣は、年金記録の訂正事務処理を行うための人員について、現在の280名から500名に増やす方針を明らかにしました。平均で7カ月程度かかっている訂正申請から年金受給までの期間を3カ月程度に短縮するのがねらいだそうです。なお、1月末時点での未処理件数は約80万件にのぼると見込まれています。
また、舛添大臣は、年金の支払いが遅れた分だけ利息をつけることを検討する意向を示しました。税金が徴収されすぎた場合には利息をつけて還付されていることが念頭にあるようです。

◆「電子私書箱」活用で記録改ざん防止に

政府は、社会保障関連の個人情報などを、本人がインターネットで閲覧できる「電子私書箱」(仮称)を活用して、標準報酬月額などをネット上で直接確認できるようにする制度の創設を検討していることを明らかにしました。事業主や社会保険事務所の手続上のミスや改ざん防止をねらうためであり、順調に行けば2011年度導入の予定です。




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公的年金制度はこの先も本当に大丈夫なのか?




◆2年連続でマイナス運用

公的年金の積立金の市場運用利回りが、2年連続でマイナスになる見通しだそうです。2007年度に5年ぶりのマイナスに転じて5兆8,000億円余りの損失を出した運用利回りですが、国内外の株価低迷を受け、2008年度における損失額は10兆円に達する可能性もあるとされています。
現行の公的年金制度は、向こう約100年にわたり平均4.1%の利回りを確保できることを前提としています。この前提のハードルの高さが鮮明となったことにより、年金制度の危うさが露呈しています。


◆財政検証による年金制度の見通し

現在、高齢者が受け取ることのできる年金の財源は主に3つあります。1つ目が「現役世代の支払う保険料」、2つ目が「国庫負担」、3つ目が「運用しつつ徐々に取り崩す積立金」です。
安定的に年金を受給できるかどうかのカギを握るのは、制度の支え手である現役層の厚さを決める「出生率」と、積立金の運用を左右する「経済情勢」です。近年、出生率が下がり続けており、また、経済情勢も悪化しているため、年金制度への不安がかなり高まっています。
厚生労働省は、5年ごとに行っている公的年金の財政検証をこのたび実施しました。これによれば、「所得代替率」(現役世代の平均手取り収入に対して厚生年金のモデル世帯の標準的な年金受取額が何%になるかを示す比率)は、将来も50%を維持できると試算されています。この数字だけをみると、非常に良い数値だといえます。
しかし、実際には、16兆2,000億円あった累積収益は、積立金の市場運用を始めた2001年度から2006年度末までに約9割減り、昨年末時点で1兆7,000億円弱にまで減っています。年金の主な給付財源の1つである積立金が減っているにもかかわらず、試算上は「50%給付」を維持できることとなるのは、経済が安定的な成長軌道に戻る、年金制度の担い手が増えるなどといった甘い見通しで計算を行っているからだと言わざるを得ません。


◆「100年安心」の年金制度実現へ何が求められるか

今回行われた公的年金の財政検証では、今後の約100年を見通して政府が公約する給付水準の下限の50%を何とか確保できると結論付けましたが、50%維持へのつじつま合わせの跡もうかがえます。
「100年安心」をうたう年金制度ですが、「100年安心」の年金制度を実現するためには、制度改革の議論とともに、安定給付のカギを握る経済成長と少子化対策への戦略が必要です。年金制度の安定には、「経済情勢回復」と「出生率向上」の両輪が欠かせないといえます。



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タグ:年金 破綻

まだまだ解決が遠い「年金記録問題」




◆「ねんきん特別便」のその後

社会保険庁が「宙に浮いた」年金記録の持ち主を特定するために送付した「ねんきん特別便」は、2008年3月までに記録漏れの被害者と思われる1,030万人に送った「名寄せ便」と、2008年4月から10月末までに残りのすべての受給者・加入者9,843万人に送った「全員便」の2種類があります。送付後の状況はどうなっているのでしょうか。


◆特別便未回答者の割合は46%

社会保険庁は、訂正の必要がなくても回答するように呼びかけてきましたが、同庁の調べよると、「名寄せ便に」対して回答を寄せたのは、昨年末時点で31%(316万人)に留まっています。「全員便」でも、回答があったのは47%(4,615万人)。特別便全体で見ても、昨年10月末時点で46%が未回答の状態です。送付先の転居などで届いないものも278万通あるという結果になっています。
同庁は「訂正の必要がないため回答しない人が少なくない」と見ていますが、記録漏れに気づいていない可能性もあるため、未回答者の一部には回答を求めるはがきを出しています。
また、今年4月以降、加入者全員に記録ミスのおそれがある部分への指摘を含む「ねんきん定期便」を送り、再検討を促す方針を打ち出しています。


◆自分の年金記録を守るには?

記録漏れを見つけた場合、証拠をもとに社会保険事務所に申し出れば、記録の修正がなされます。明確な証拠がなければ、総務省の「年金記録確認第三者委員会」に申し出て、記録回復の可否に関する審査を受けることができます。
年金受給者にとっては、社会保険事務所や第三者委員会で記録回復を認める決定が下されても、実際に年金が支給されるまでには時間がかかります。記録訂正が認められれば「再裁定」と呼ばれる実際の年金額を計算する作業に移行しますが、再裁定の事務処理を担う社会保険業務センターの人手不足による未処理件数も多いようで、問題の1つとなっています。
また、昨年から、社会保険庁職員による厚生年金の標準報酬月額の改ざんなど年金記録に関するずさんな管理が発覚し、「年金記録問題」は解決どころか不信感が強くなっています。送付された年金記録の通知書を今一度確認し、不明点は社会保険事務所に問い合わせるなど、「自分の年金は自分で守る」という意識が必要なのかもしれません。




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タグ:年金

国民年金の適用年齢を見直し!?




◆年金保険料はいつからいつまで払うのか

2009年度における財政再計算に向けて、社会保障審議会年金部会は国民年金の適用年齢の見直しを検討しています。「20歳〜60歳が適用」ですっかり定着している国民年金ですが、どのように見直されているのでしょうか。

◆学生から取る保険料

現在国民年金の適用年齢は20歳からですが、現状では、22歳程度までは大学生等の学生の割合が多く、生産活動に従事しているとは言い難い状況です。それを反映してか国民年金の保険料納付率は、20歳代が最も低く、年齢階層が上がるに従って高くなる傾向にあります。これらの事情を踏まえて、「学生から保険料を取ること自体がおかしく、適用年齢を引き上げるべき」、「より年金制度に関心を持つ世代に適用範囲をシフトさせれば、納付率の向上が期待できる」、「保険料の徴収は稼得と連動させるべき」といった意見があります。
 
◆見直し案と検討事項

見直す際に考えられる選択肢としては…
(1)適用年齢を25〜65歳とする。(40年加入は堅持)
(2)適用年齢を20(または18)〜65歳とし、その間で40年納付すればよいこととする。
(3)適用年齢を20〜65歳とし、うち20〜25歳は一律納付猶予の期間とする(任意で保険料を納付した場合には保険料納付期間として取り扱う)。60〜65歳については当面は任意加入とすることも検討する。

(1)の場合、20〜24歳については障害年金が給付されなくなるので、別途その期間中について障害者の所得保障のための措置(福祉手当の創設)を講じる必要があると考えられます。(2)の案は、個々の被保険者が保険料を納めていない期間について、「納付しなくてもよい期間(強制徴収不可)」と「納付すべきなのに納付していない期間(強制徴収がありうる期間)」との区別をどのようにつけるのか、検討の必要がありそうです。最後に(3)の案は、40年間という現行加入期間を超える期間の年金額への反映について、対処する必要があります。

適用年齢の問題とは別に、国民年金保険料の徴収時効を現行の2年から5年程度に延長することや、基礎年金の支給を受けられるようになるために必要な保険料を支払ったとみなされる期間(受給資格期間)を、現行の25年から10年程度に短縮することなどについても検討されています。
国民年金法の成立は昭和34年、当時とは全く様相の異なる現代社会にマッチした、柔軟な年金制度改革の実施が、待ち望まれます。そのための論議は、選挙の争点とするなどにより、国民全体で広く考えていくことも望ましいのではないでしょうか。


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ますます深刻化する「消された年金問題」




◆次々見つかる標準報酬月額の改ざん

厚生年金の計算をする際に使われる「標準報酬月額」の改ざんが発覚した、いわゆる「消された年金問題」ですが、その広がりが深刻化しています。
政府の発表によると、標準報酬月額のコンピュータ記録1億5,000万件のうち、5等級以上も下げられた記録が75万件に上ることが判明しました。厚生労働省は、処理が不適切だった可能性の高い約6万9,000件を優先的に調べるようですが、実態の把握は困難であり、被害者の救済にも時間がかかりそうです。

◆記録改ざんの背景は

標準報酬月額は、厚生年金の支給額を決めるときの基準となる毎月の報酬であり、1〜30の等級に分かれ、どの等級に該当するかで支払う保険料が決まってきます。この標準報酬月額に対して、事業主が過去に遡って報酬を減らしたり、加入期間を短くしたりするのが改ざん行為の代表例です。これらは、社会保険事務所職員と経営状態の苦しい事業主が相談し、改ざんしたケースも多いといわれています。
この背景には、社会保険事務所における内部事情があります。事業主が保険料を滞納すると社会保険事務所の徴収成績は下がってしまいます。担当職員が徴収成績を上げるための効果的な手法として、「本来納めるべき保険料よりも少なく払ってもらう」という働きかけを事業主に対して行っていた可能性が高いようです。
社会保険事務所の上司の指示により組織的に改ざんしたケースや、自然に職員の間に広まっていったケースなどもあると見られています。

◆被害者の救済が急務

最も問題となるのは、被害者の救済です。例えば、標準報酬を30等級(62万円)から25等級(47万円)に下げられたまま40年間にわたって保険料を納付すると、老後にもらえる年金が概算で月3〜5万円程度減ってしまうことになります。多くの場合、事業主は報酬を引き下げたことを従業員には隠しており、受給年齢に達するまで年金が減ることに気が付かないことが想定されます。社会保険庁では、戸別訪問などを始めているようですが、すべての受給者の確認作業が終わるのはまだまだ先となってしまいます。
この問題に関して、報酬の記録を確認したい場合は、社会保険事務所に行くか、社会保険庁の「年金個人情報提供サービス」(http://www.sia.go.jp/sodan/nenkin/simulate/)で照会するなどの対策を取るとよいでしょう。



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働きながら年金を満額もらうには?




◆在職老齢年金制度

厚生年金は働きながら受け取ることもできますが、「在職老齢年金制度」により、賃金・年金額に応じて受給額が減額されてしまいます。これには釈然としない人も多いようですね。
厚生年金を満額受け取って働くにはどうすればよいか、対策を考えてみます。


◆対策その1:個人事業主になる

在職老齢年金の仕組みでは、給料と年金を組み合わせた収入が多い人について、厚生年金の支給額が減額されます。ポイントは、これらの計算対象となる収入とは、あくまで「給料と賞与」である、ということです。
減額制度は、厚生年金に加入し続けて働く人が対象です。個人事業主として独立すれば、雇われて給料をもらうことはないので厚生年金から外れ、支給される年金が減額されることも年金保険料を負担する必要もなくなります。また、勤めていた会社で働き続ける場合でも、個人事業主として業務委託契約を結べば、満額もらうことができることがあります。


◆対策その2:厚生年金に加入しなくても済む形態で働く

独立できるだけの専門的知識と技能がない場合、最も現実的なのは、厚生年金に加入しなくても済む、非正規のパートやアルバイトとして働くことでしょう。原則、勤務日数か勤務時間のどちらかが正社員の4分の3未満であれば、厚生年金の加入義務はありません。
また、従業員5人未満の個人事業所に就職することも1つの方法です。業種にもよりますが、勤務先の事業所が厚生年金に加入しなくてもよいので、働く人も減額の仕組みから外れます。


◆気をつけたいポイント

厚生年金に加入せずに働く場合、落とし穴もあります。妻が専業主婦の場合、夫が厚生年金保険から外れれば、妻も国民年金の第1号被保険者となります。60歳未満であれば国民年金保険料を支払う必要が生じ、保険料負担が増えて世帯収入が減るおそれもあります。また、厚生年金保険料を支払い続ければ、当然退職後に受け取る年金総額が増えます。目先の年金額に目を奪われすぎると、かえって損につながる恐れもあるのです。
満額支給にこだわって手取り総額の減少を我慢するか、減額されても手取り総額を増やすか、あるいは満額受給しつつ起業に挑戦するか、様々な選択肢が広がります。年金の受取り方は、働き方やライフスタイルといった、老後生活全体を考えることにつながりますので、よく考えて選択するべきといえます。



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年金改革に「第3の案」が浮上 その特徴は?




◆年金制度改革の検討に本格着手

厚生労働省は、年金制度改革の検討に本格的に着手しました。基礎年金の受給額が少ない低年金者対策をめぐり、「全額税方式化」と「最低年金創設」が検討されていますが、第3の案として「保険料軽減・税支援方式」とも言うべき案が浮上してきました。
いずれの案を導入するとしても問題点があるようです。これら3種の案のそれぞれの特徴についてみてみましょう。

◆「全額税方式化」と「最低年金創設」

現状では、基礎年金額が満額(6万6,000円)を下回る低年金となるケースが多いのが実情です。そこで、「財源を全額税で補う税方式化」が検討されています。これは、働き方などに関係なく基礎年金部分を税で支給し、社会全体で支える方式です。未納問題等は完全に解消できる代わりに、少なくみても9兆円以上の財源が必要となります。また、企業の保険料負担がなくなる分をどう扱うかも課題です。
税方式のような劇的な転換を望まない場合の案が、「最低年金創設」です。これは、現行の社会保険方式を維持しつつ、加入期間にかかわらず給付時に税で加算する最低年金制度を創設しようとするものです。年収200万円以下の高齢者世帯に月5万円の最低年金を保障する場合、約1兆円の財源が必要と試算されています。問題点として、「保険料の負担者に給付」の原則が、加入期間によらず最低年金を支給することにより崩れてしまい、負担の公平性が損なわれるほか、加入期間に関係なく最低年金を受け取れることで未納問題が拡大するおそれがあることなどが、問題点として挙げられます。

◆「保険料軽減・税支援方式」の内容は?

これら2案に対し、厚生労働省が第3の案として新たに提示した「保険料軽減・税支援方式」は、国民年金の定額保険料を所得に応じて軽減し、軽減分を国が税で補って全額払ったとみなすやり方です。少額であっても40年間払い続ければ、基礎年金を満額受け取ることができます。追加する財源としては、現行の免除制度利用者に単純に保険料軽減を適用するだけでも1兆7,000万円程度が見込まれています。また、納付者が増える可能性はありますが、未納問題の根本的な解決とはなりにくく、低所得層の保険料を軽減するにあたり、軽減割合を決める自営業者の所得把握に難点があるなどの課題もあります。



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厚生年金・健康保険の未加入事業所が10万超に





◆前年同時期と比べて約3,000カ所増加

厚生年金や健康保険に加入義務があるのに加入していない事業所が、今年3月末の時点で約10万カ所(前年同時期比約3,000カ所増)あることが、社会保険庁の調べで判明しました。未加入のままでは、従業員が将来年金を受け取ることができなかったり、医療費の自己負担額が増えたりするおそれがあります。

◆未加入事業所の実態は?

今回、社会保険庁が雇用保険などのデータをもとに、未加入が疑われる事業所を抽出して調べたところ、3月末時点で10万470カ所が政府管掌健康保険に未加入でした。そのほとんどが厚生年金保険にも未加入です。従業員規模が小さいほど未加入の事業所が多い傾向がみられ、未加入事業所のうち、従業員数が5人未満の事業所は約8万2,000カ所、5〜9人の事業所は1万4,000カ所と、大半を占めました。
なお、2007年3月末に政管健保と厚生年金に未加入とされたのは約9万7,000カ所でした。1年間でこのうち2万4,000カ所が加入するなどして、未加入は約7万3,000カ所になったのですが、今回の調査で新たに約2万7,000カ所が未加入であることが判明し、未加入事業所は差し引き3,000カ所増えています。

◆未加入をなくすためには調査・把握が必要

社会保険庁が未加入事業所対策に力を入れ始めたのは、2004年度以降のことで、それ以前は実態の調査も行わず、加入の呼びかけにも消極的でした。現在は、まずは文書や電話で加入を促し、従わない場合には社会保険事務所への呼出しや戸別訪問で加入を求めています。それでも応じなければ、従業員数が多い事業所から順に、職権による立入り検査で強制加入手続に移ります。
中小企業には、新規開業や廃業、休眠会社も多いため、実態を十分に把握するのは困難です。また、今回の調査で把握できなかったものも含めれば、相当多くの未加入事業所があることも予想されます。
今後、加入率を上げられるかどうかは不透明です。2007年度に強制加入手続で加入したのは73カ所(被保険者数483人)であり、今後の加入促進策による加入率上昇が期待されます。まずは未加入事業所の徹底的な調査と把握、そしてその後の粘り強い働きかけが必要でしょう。


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公的年金の運用損失が過去最大に




◆運用利回りがマイナス6.41%に

 公的年金の積立金を市場運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は、2007年度の運用利回りがマイナス6.41%になったことを発表しました。
少子高齢化により、給付と負担のバランスが年々崩れていくなか、公的年金の運用損失が過去最大となったことで、より厳しい現実を認識せざるを得ない状況となりました。


◆世界株安の影響

2007年度は、米国の低所得者向け住宅ローン(サブプライムローン)問題に端を発した世界的な株安により、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の運用損失は、過去最大の5兆8,000億円に膨らみました。
マイナス運用になったのは2002年度にマイナス8.46%となって以来です。ただ、当時よりも運用金額が3倍近くあるため、損失は2007年度のほうが大きくなっています。

 GPIF側は、「運用成績を長期的にみれば2007年度のマイナスを勘案しても与えられた運用目標は達成されている」としています。
しかし、現在の積立金運用は硬直的であるとの批判が多く、運用を効率化する必要も指摘されています。


◆日本の運用成績は

 企業の格付や年金資産等の運用成果の分析評価を行う格付投資情報センターが、約130の企業年金を対象に実施した調査によると、2007年度の運用利回りはマイナス10%弱でした。
それに比べると、公的年金は株式の比率が低い分、マイナス幅は小さかったと言えます。
ただ、中期的にみると、日本の公的年金の運用成績は海外の年金基金に比べて見劣りします。
2006年度までの直近5年の運用成績を比較すると、日本の3.5%に対し、カナダ10.4%、オランダ7.2%、ノルウェー6.9%と、日本の運用成績の悪さが目立ちます。

しかし、日本の運用利回りが海外に比べて低いのは、債券の運用比率が60%以上と突出して高いことも理由の1つです。
低リスクで低リターンの債券での運用は、投資においてリスクを嫌う日本人の気質にあった運用方法とも言えますが、債券への過度の傾斜は逆にリスクが大きいとの指摘もあります。

 国内外の株式や債券という伝統的な資産のほかに、商品(コモディティー)や不動産など代替資産に分散投資することによって運用を効率化すべきだとの声も多く、今こそ大切な積立金の運用について再考するべき時期に来ていると思われます。




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2010年発足予定「日本年金機構」の組織改革




◆社会保険庁の組織改革

抜本的な組織改革を行っている社会保険庁。2008年10月には政府管掌健康保険の運営を「全国健康保険協会」という新しい公法人に分離し、2010年1月には社会保険庁を廃止して「日本年金機構」という新しい公法人が設立されます。とりわけ日本年金機構は、社会保険庁の相次ぐ不祥事と年金問題に対応するために、徹底した改革を迫られています。


◆人員削減と懲戒処分者の排除

政府の「年金業務・組織再生会議」がまとめる、社会保険庁組織改革の最終報告書案をみてみましょう。

同会議は、業務の外部委託や情報技術(IT)の活用で、大幅な人員削減が可能と判断。日本年金機構の発足時の正規職員数を約10,900人とし、現行比17%減とすることが決定しています。一方で、民間からの採用を拡大し、機構発足時に外部から1,000人を採用するため、社会保険庁から正規職員として移行するのは約9,900人にとどまります。

個人情報の覗き見などで懲戒処分を受けた職員の排除も重視し、懲戒を受けたことのある職員は正規職員として採用されません。懲戒処分者については有期雇用とし、退職金にも差をつけることとしています。こうした方向性が明らかになるにつれ、退職の意向を示す、過去に処分を受けた職員が続出しているそうです。

これまで、社会保険庁では、「厚生労働省採用のキャリア組」「社会保険庁採用のノンキャリア組」「地方採用のノンキャリア組」という3層構造を維持してきました。各層間で問題を共有しない一体感を欠いた運営が、今日の年金記録問題につながったとも言われています。この反省から、人事権を本部に集約すると同時に、年金機構の幹部に厚生労働省出身のキャリアを充てる場合には本省には戻さない「ノーリターンルール」を適用し、現場への監督責任を明確化するそうです。


◆今後の課題は?

今回の改革では、「数減らし」にこだわり過ぎた感があることも否めません。全国の社会保険事務所の窓口には年金記録関連の相談者が殺到しており、慢性的に人手が足りない状況が続いています。今後も増大する業務量に改革後の人員数でどのように対応するかなど、実務面での課題は多く残っているといえます。結局、非正規雇用などで穴埋めすることになれば、相談などの業務でサービスの質が保てるか不透明です。

数は減らしながらもいかにサービスの質の向上を目指すか、一見矛盾したようにも見えるこのテーマにどう取り組むかが、今後の課題です。


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年金をめぐる最近のトピックス




◆年金運用赤字が過去最大の5兆円に

公的年金の積立金の2007年度における運用実績の赤字が5兆円を超え、過去最悪となったことが明らかになりました。米国のサブプライムローン問題による世界的株安や円高の進行が大きく影響して運用利回りがマイナス約6%にまで落ち込み、単年度での赤字は2002年度以来5年ぶりとなりました。
社会保険庁では、国民年金保険料の2007年度の納付率が64%前後(同庁の目標は「80%」)となり、2年連続低下する見通しを明らかにしていますが、上記の運用赤字の報道等により、ますます年金制度に対する不信感が高まり、納付率が今後さらに低下することも懸念されます。


◆年金第三者委員会への申立ては1年で約6万件

総務省の「年金記録確認第三者委員会」では、同委員会発足後の1年間の申立てが6万490件あったと発表しました。このうち審査が終了したものは1万5,594件(全体の25.8%)で、そのうち記録訂正が認められたものは6,847件となっています。
また、同委員会では、企業が従業員の厚生年金保険料を着服していたと思われるケースが、2007年度中に202件あったと認定したそうです。従業員の給与から保険料を天引きしておきながら納付していなかったようであり、このような事例はまだまだ他にもあるとみられています。


◆「ねんきん特別便」で記載ミス1,857件発覚

社会保険庁は、6月23・25両日に発送を行った「ねんきん特別便」で、1,857件の記載ミスがあったことを明らかにしました。これらは、企業を通じて厚生年金加入者に送付されたものであり、国民年金の記録の「納付済月数」などの合計欄と「加入月数」の合計欄の数字が逆に印刷されていたようです。このミスを受け、同庁では訂正版を送付するそうです。


◆ネット上での記録照会が受給者でも可能に

社会保険庁は、現在は約6,200万人の年金加入者に限定されているインターネット上での年金記録照会について、約3,300万人の年金受給者にもサービスを拡大する方針を明らかにしました。
2008年度中にも、「ねんきん特別便」に関する情報、過去の標準報酬月額や保険料納付履歴などを確認できるようにするそうです。



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転職が原因で支給漏れの多い企業年金




◆約124万件の支給漏れが発覚

昨今の年金問題で国民年金や厚生年金の公的年金への関心が高まる一方、忘れられがちなのが企業年金です。
加入者からの請求がなかったために2007年には約124万件の支給漏れが発覚した企業年金。
特に転職時には、特に注意する必要があります。


◆企業年金の種類

企業年金は2種類に大別できます。1つは将来の給付額をあらかじめ約束する「確定給付型」、もう1つは年金資産の運用次第で給付額が変わる「確定拠出型」です。

確定給付型の企業年金には、厚生年金基金や確定給付企業年金、税制適格退職年金(2012年に廃止)などがあります。
拠出した掛金の累計額とその運用収益であらかじめ年金額が決定されていることから、加入員が老後の計画を立てやすく、加入員数が伸びていました。
福利厚生策として、企業が独自に自社年金を設けるケースもありました。

しかし、バブル崩壊等により運用環境が悪化し、大半の企業が、予定していた運用益を確保できずに積立不足に陥るという問題が発生しました。
企業は不足分を補填しなければならず、運用失敗の負担が重くのしかかるケースもしばしば起こりました。

確定拠出型の企業年金は、こうした確定給付型の問題を解決できる特色を持っている制度で、2001年に誕生しました。
掛金を誰が拠出するかの違いにより「企業型」と「個人型」がありますが、企業型の場合、企業が掛金を拠出し、運用は従業員が自ら行います。
運用を加入者が個々に行うため、企業には確定給付型が持つ補填リスクがありません。

従業員にとっても、年金資産が個人別に区分され、残高の把握や転職時の資産の移行が容易だというメリットがあります。
こうしたメリットゆえ、導入企業も徐々に増加する傾向です。


◆転職時の注意事項

 さて、転職時には、これらの企業年金に対してどのような注意が必要なのでしょうか。

例えば厚生年金基金の場合、会社の定める一定期間を超えていれば基本的にはその会社で運用を続け、期間が満たないときには運用は企業年金連合会に移ります。
転職経験が多く、以前の勤め先の企業年金について覚えていない場合、まずは企業年金連合会に問い合わせれば、どの部分が連合会に移ったのかわかります。
それでも不明のときは、各企業の基金に問い合わせることが必要です。

確定給付型の企業年金は、2005年以降、転職先の会社が受け入れる体制を整えていれば、年金資産の移管が可能になりました。
また、確定給付型から確定拠出型への移行もできます。

 企業型の確定拠出年金は、転職先にも同様の制度があれば、それまでの年金資産を引き継ぐことができます。
ただし、転職先に制度がない場合は、個人型の確定拠出年金として、国民年金基金連合会に年金資産を移管する必要があります。
退職から半年以内に移管手続をしないと、運用を放棄したとみなされ、運用で得た利益を受け取ることができなくなりますので、注意が必要です。



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最近の年金関係(納付率・年金記録問題等)の動向




◆国民年金納付率がさらに低下

社会保険庁は、2007年度における国民年金保険料の納付率が約64%となり、前年度の約66%を下回って2年連続低下となるとする見通しを明らかにしました。
同庁では、近年、未納者対策としての強制徴収などに力を入れていますが、なかなか効果が現れていません。
年金記録問題を背景に、制度自体への不信感が増しており、納付しない人が増えていると思われます。

低所得者に対する保険料の全額免除・一部免除の徹底などの対策を進めていった場合、納付率が「最大で24.8ポイント上昇する」とする試算結果を政府は発表していますが、納付率の上昇は現状ではなかなか難しいようです。


◆「ねんきん特別便」回答者は約半分

また、社会保険庁は、年金記録に漏れがある可能性が高い約1,030万人に3月末までに送付した「ねんきん特別便」への回答者数が、4月28日現在で約510万人であると発表しました。
これは、全体の49.5%に相当します。

510万人の内訳は、年金受給者218万人(回答率73%)、現役加入者292万人(回答率40%)となっており、特別便が届いてもほったらかしにしている人が多いという実態が明らかになっています。

今月(6月23日)からは、現役の会社員などにも特別便の送付が始まる予定です。
同庁の調査によれば、全体の55.7%に相当する約2,200万通は企業を経由して従業員に配布されるようです。
大企業を中心に全事業所のうちの22.3%が配布に協力するとしていますが、中小企業では、事務負担から協力要請を拒んだところも多いようです。
こうした場合には、直接従業員本人の住所に特別便が郵送されることになっています。


◆一度却下されても新証拠があれば再審査

 総務省の「年金記録確認第三者委員会」では、一度給付を却下した案件についても、その後に新たな証拠が見つかった場合には再審査を行う方針を発表しました。
再審査を導入するのは、1件当たりの審査に時間をかけられないためだそうです。

一度却下されてしまった方でも、あきらめずに証拠となるものを根気よく探してみると良いかもしれません。




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夫の年金を強制的に分割する「3号分割制度」





◆「離婚分割」とは異なる「3号分割」

平成19年4月から、夫婦が離婚した場合に厚生年金を分割する制度(「離婚分割制度」)が始まって大きな話題を呼びましたが、平成20年4月からは新たに「3号分割制度」がスタートしました。

「3号分割制度」は「夫が厚生年金保険の被保険者、妻が第3号被保険者」という夫婦が離婚した場合、平成20年4月1日以降の第3号被保険者期間について、妻からの請求により、夫の特定期間(特定被保険者が被保険者であった期間であり、かつ、その被扶養配偶者が当該特定被保険者の配偶者として第3号被保険者であった期間)中の被保険者期間の標準報酬を自動的に2分の1に分割するというものです。

この「3号分割」は、「離婚分割」のように夫婦間の合意は必要ないのが大きな特徴です(なお「離婚分割」の場合であっても、按分割合等についての合意は必要です)。


◆保険料は夫婦が共同して負担したもの

標準報酬を自動的に2分の1にするという考え方は、「第3号被保険者を配偶者とする第2号被保険者の保険料は夫婦が共同して負担したものである」という基本的認識を根拠にしています。

なお、平成20年4月以後の「離婚分割」についてですが、「3号分割」をまず行ったうえで「離婚分割」を行う必要があります。「3号分割」のみの請求も可能とされています。

また、複数回結婚・離婚等をした場合には、それらの特定期間を通算して3号分割の請求を行うことはできません。
それぞれの離婚等ごとにその請求期限内に3号分割の請求を行わなければならないのです。


◆「離婚分割」の申立てはどのぐらいあったか?

「離婚分割」の申立ては、制度開始時から昨年末までの9カ月間で8,322件あったことが最高裁判所の集計で明らかになっています。
1カ月平均800〜1,000件で推移しており、離婚調停・訴訟に合わせて申し立てられたケースが7,479件あり、合意に至らずに審判などに持ち込まれたケースが843件あったそうです。

今後、果たして「3号分割」の申立てはどのぐらいあるのでしょうか? 
また、この制度のスタートにより離婚の件数にも影響を与えるのか、注目したいところです。

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