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中小企業・小規模企業向け共済を拡充へ
◆中小企業の安全網整備
昨年から続く100年に一度とも言われる大不況下で、多くの中小・小規模企業が厳しい経営状態に追い込まれているのが現状です。
このような状況の中で、経済産業省は、中小・小規模企業の安全網として位置付けられている「小規模企業共済制度」「中小企業倒産防止共済制度」の見直しを始めたようです。
◆2つの共済制度(その1)
「小規模企業共済制度」とは、小規模企業の個人事業主または会社等の役員が、事業を廃止した場合や役員を退職した場合など、第一線を退いたときに、それまで積み立ててきた掛金に応じた共済金を受け取ることのできる制度です。企業が廃業した際に経営者の生活や事業の再建を支えるための退職金制度といえるものであり、加入者は掛金を積み立て、事業廃業時に共済金を受け取ることができます。
今回の見直しの柱は「加入対象者の範囲拡大」です。現在は、小規模事業の「個人事業主」に加入対象者は限られていますが、「後継者」や「共同経営者」を加える方向に動いています。後継者が加入できるようになると、事業継承が円滑に進むようになり、家族などの共同経営者の引退後の生活保障を拡充する狙いもあります。
◆2つの共済制度(その2)
取引先が倒産して売掛金や手形等が回収困難になったときに連鎖倒産が発生するのを未然に防ぐため、毎月一定の掛金を積み立てておくことにより共済金の貸付けを受けることができる「中小企業倒産防止共済制度」も同様に見直しが検討されています。
今回の見直しでは、貸付金額の上限(3,200万円)を引き上げる方向に動いています。それは、取引先の倒産で回収が困難になる金額が現在の貸付上限の3,200万円ではカバーできない場合が増えているためで、4,000万円程度を軸に具体的な引上げ幅が検討されているようです。
そして、現在の制度では「破産手続きが開始したとき」や「金融機関による手形の取引停止処分を受けたとき」などに限って取引先の「倒産」としているため、私的整理で売掛金の回収が困難になった場合には貸付の対象にはなっていません。この「私的整理」を倒産の対象に加えるかどうか、「倒産」という定義自体の見直しも検討されています。
◆「真の安全網」を機能させるために
昨年からの不況下で、多くの企業で経営が厳しい状況にあります。経営の安定を図ることを目的としたこの2つの共済制度ですが、今回の見直しが「真の安全網」として機能するよう、そして利用しやすい仕組みになるように期待したいものです。
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