top-imageinfo.jpg




公的年金制度はこの先も本当に大丈夫なのか?




◆2年連続でマイナス運用

公的年金の積立金の市場運用利回りが、2年連続でマイナスになる見通しだそうです。2007年度に5年ぶりのマイナスに転じて5兆8,000億円余りの損失を出した運用利回りですが、国内外の株価低迷を受け、2008年度における損失額は10兆円に達する可能性もあるとされています。
現行の公的年金制度は、向こう約100年にわたり平均4.1%の利回りを確保できることを前提としています。この前提のハードルの高さが鮮明となったことにより、年金制度の危うさが露呈しています。


◆財政検証による年金制度の見通し

現在、高齢者が受け取ることのできる年金の財源は主に3つあります。1つ目が「現役世代の支払う保険料」、2つ目が「国庫負担」、3つ目が「運用しつつ徐々に取り崩す積立金」です。
安定的に年金を受給できるかどうかのカギを握るのは、制度の支え手である現役層の厚さを決める「出生率」と、積立金の運用を左右する「経済情勢」です。近年、出生率が下がり続けており、また、経済情勢も悪化しているため、年金制度への不安がかなり高まっています。
厚生労働省は、5年ごとに行っている公的年金の財政検証をこのたび実施しました。これによれば、「所得代替率」(現役世代の平均手取り収入に対して厚生年金のモデル世帯の標準的な年金受取額が何%になるかを示す比率)は、将来も50%を維持できると試算されています。この数字だけをみると、非常に良い数値だといえます。
しかし、実際には、16兆2,000億円あった累積収益は、積立金の市場運用を始めた2001年度から2006年度末までに約9割減り、昨年末時点で1兆7,000億円弱にまで減っています。年金の主な給付財源の1つである積立金が減っているにもかかわらず、試算上は「50%給付」を維持できることとなるのは、経済が安定的な成長軌道に戻る、年金制度の担い手が増えるなどといった甘い見通しで計算を行っているからだと言わざるを得ません。


◆「100年安心」の年金制度実現へ何が求められるか

今回行われた公的年金の財政検証では、今後の約100年を見通して政府が公約する給付水準の下限の50%を何とか確保できると結論付けましたが、50%維持へのつじつま合わせの跡もうかがえます。
「100年安心」をうたう年金制度ですが、「100年安心」の年金制度を実現するためには、制度改革の議論とともに、安定給付のカギを握る経済成長と少子化対策への戦略が必要です。年金制度の安定には、「経済情勢回復」と「出生率向上」の両輪が欠かせないといえます。



<村岡社会保険労務士事務所グループサイト>−−−−−−−−−−

中小企業の為の、社会保険・労務管理情報室(村岡社会保険労務士事務所|大阪) Webサイトへ
社会保険・労務管理に関する情報を書いています。
村岡社労士事務所 携帯版サイト

大阪・派遣許可対策室 Webサイトへ
大阪・近畿一円の派遣業設立(一般・特定労働者派遣事業)手続を代行します。

大阪@開業社労士 村岡社労士事務所ブログ

大阪・派遣許可対策室 ブログ版

村岡社労士事務所 事務所ニュース

村岡社労士日記
タグ:年金 破綻